結論|トラブルの大半は「業者選び」と「事前確認」で防げる
外壁塗装は、人生で数回しか経験しない大きな買い物です。
建築会社を経営する立場から、結論をお伝えします。
外壁塗装のトラブルの大半は、業者選びと契約前の確認で防げます。
後悔する人の共通点:
- 1社だけで即決している
- 見積書の中身を確認していない
- 「安さ」や「値引き」に惹かれている
- 業者の説明を鵜呑みにしている
この記事では、実際に起きたトラブル事例7つと回避方法を解説します。
トラブル回避の第一歩は「比較」
1社だけでは、その業者が適正かどうか判断できません。
3社を比較すると、おかしな業者が見えてきます。
トラブル事例7選と回避方法
①施工後すぐに塗膜が剥がれた
事例:訪問営業の業者に80万円で契約。5日で完了したが、1年後に塗膜が広範囲で剥がれた。再塗装に120万円かかり、総額200万円に。
原因:下塗り省略と乾燥時間の無視。本来は最低7〜9日必要なのに、5日で完了は手抜き工事。
回避方法:
- 工程表を提出してもらう
- 見積書で「下塗り」が分けて記載されているか確認
- 30坪で80万円以下は手抜きの可能性大
②追加費用が次々と発生し倍額に
事例:当初90万円の見積もりが、施工開始後に「ひび割れ補修」「シーリング打ち替え」などで追加され、最終180万円に。
原因:意図的に安い見積もりで契約させ、後から追加請求する手口。
回避方法:
- 「追加工事が発生する可能性はありますか?」と事前確認
- 追加工事は必ず見積もりを取ってから承認
- 口頭での承認はしない
③使用する塗料が見積もりと違った
事例:「高耐久シリコン塗料」で契約したが、現場で見たことのない塗料缶。確認すると「同等品」と説明されたが、実際は安価なグレードだった。
原因:見積書に具体的な商品名が記載されていなかった。
回避方法:
- 見積書に塗料のメーカー名・商品名を明記してもらう
- 施工中に塗料缶を確認(写真を撮ってもらう)
④保証期間中なのに業者と連絡が取れない
事例:「10年保証」で契約したが、5年後に業者に電話すると「この番号は使われていません」。保証書はあるが、業者が存在しないため無意味。
原因:小規模業者の倒産・廃業。
回避方法:
- 営業年数が5年以上の業者を選ぶ
- 建設業許可を持っている業者を選ぶ
- 第三者保証(リフォーム瑕疵保険)がある業者を選ぶ
⑤近隣住民とのトラブルで関係が悪化
事例:事前の挨拶なしで施工開始。隣家の車に塗料が飛散し、洗濯物に臭いが付着。施主が近隣に謝罪に回る羽目に。
原因:業者の近隣配慮の欠如。
回避方法:
- 「近隣への挨拶はしてもらえますか?」と契約前に確認
- 養生の範囲を確認
⑥色が想定と全く違った
事例:カタログで「明るいベージュ」を選択したが、施工後は「濃いオレンジ」に見える。塗り直しには追加100万円かかると言われた。
原因:小さな色見本とカタログだけで決めた。
回避方法:
- 試し塗りをしてもらう
- 大きめの色見本(A4サイズ以上)で確認
- 実際の施工例を見せてもらう
⑦工期が大幅に延びた
事例:当初2週間の予定が、「雨で作業できない」「職人の手配がつかない」と延び、結局2ヶ月かかった。足場が組まれたまま窓も開けられず、ストレスで体調を崩した。
原因:業者の管理能力不足と契約の取りすぎ。
回避方法:
- 工程表を詳細に作ってもらう
- 「複数の現場を同時進行していますか?」と確認
トラブルを防ぐ最も確実な方法
審査済みの優良業者から選ぶことで、悪徳業者との接触を避けられます。
トラブルを防ぐ5つの鉄則
| 鉄則 | 内容 |
|---|---|
| ①複数社から見積もり | 最低3社から取得し、相場と業者の対応を比較 |
| ②見積書の内容確認 | 塗料名、工程、面積、保証内容を徹底チェック |
| ③疑問点を全て解消 | 契約前なら何でも聞ける。契約後では遅い |
| ④相場を把握 | 高すぎ・安すぎの判断ができるようになる |
| ⑤訪問営業は避ける | トラブル事例の多くは訪問営業が関係 |
もしトラブルに遭ってしまったら
相談先:
- 住まいるダイヤル:0570-016-100(専門家による無料相談)
- 消費生活センター:188(全国共通の相談窓口)
- 法テラス:0570-078374(弁護士への相談)
証拠(契約書、見積書、写真、メール)を集めてから相談してください。
まとめ|トラブルは事前準備で防げる
外壁塗装のトラブルを防ぐポイントをまとめます。
後悔する人の共通点:
- 1社だけで即決
- 見積書を確認しない
- 安さに惹かれる
- 訪問営業で契約
トラブルを防ぐ5つの鉄則:
- 複数社から見積もりを取る
- 見積書の内容を確認する
- 疑問点を全て解消する
- 相場を把握する
- 訪問営業は避ける
「面倒だから」「急いでいるから」と適当に決めると、数年後に必ず後悔します。
最後に|家族で共有してください
建築会社を経営してきた立場から、最近特に感じていることがあります。
この記事で紹介したトラブル事例は、すべて実際に起きたことです。
そして被害に遭う方の多くは、高齢の方です。
訪問営業で「今すぐ塗装しないと家が傷む」と不安を煽られ、その場で契約してしまう。見積書の内容を確認せず、業者の言葉を信じてしまう。
悪質な業者ほど、こうした「一人で判断している高齢者」を狙います。
ご両親や祖父母が外壁塗装を検討している場合、ぜひこの記事を共有してください。
「訪問営業が来ても、その場で契約しないで」
「見積もりは必ず3社以上取って」
「契約する前に、必ず家族に相談して」
こうした声かけが、高額なトラブルを防ぐ最も確実な方法です。
この記事が、あなたとご家族をトラブルから守る一助になれば幸いです。


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