結論|放置すると「塗装」では済まなくなる
「外壁塗装って、本当に必要なの?」
「まだ大丈夫そうだし、もう少し先でもいいかな」
そう思う気持ちはよく分かります。
外壁塗装は安くない出費ですし、見た目がそこまで悪くなければ後回しにしたくなります。
ただ、建築会社を経営する立場から正直に言わせてください。
外壁塗装を放置しすぎると、「塗装」では済まなくなります。
外壁塗装の費用は、30坪の住宅で80〜120万円程度。
しかし、放置して下地まで傷むと、補修費用が加わり150〜200万円以上になることも。
さらに悪化すると、外壁の張り替えや構造部分の修繕が必要になり、300万円を超えるケースもあります。
この記事では、外壁塗装を放置するとどうなるのか、段階別に解説します。
「まだ大丈夫」なのか「すぐ対応すべき」なのか、判断材料にしてください。
まずは外壁の状態を確認してみる
「やるべきか、まだ大丈夫か」は、外壁の状態を見ないと判断できません。
無料で診断してくれる業者も多いので、まずは状態を確認してみてください。
外壁塗装を放置すると起こること【段階別】
外壁塗装を放置した場合、劣化は段階的に進みます。
【段階1】塗膜の劣化(築8〜12年頃)
症状:
- 色あせ・変色
- チョーキング(壁を触ると白い粉がつく)
- ツヤがなくなる
この段階なら:
通常の外壁塗装で対応可能。
費用目安:80〜120万円(30坪の場合)
放置すると:
塗膜の防水性が低下し、外壁材に水が染み込み始めます。
【段階2】外壁材の劣化(築12〜18年頃)
症状:
- ひび割れ(クラック)
- シーリングの劣化・剥がれ
- カビ・コケ・藻の発生
- 外壁の反り・浮き
この段階だと:
塗装に加えて、下地補修やシーリングの打ち替えが必要。
費用目安:120〜180万円
放置すると:
ひび割れから雨水が浸入し、外壁材の内側が腐食し始めます。
【段階3】構造部分への影響(築18年以上放置)
症状:
- 外壁材の剥がれ・崩れ
- 雨漏り
- 室内の壁にシミ
- 木材の腐食
- シロアリ被害
この段階だと:
外壁の張り替え、構造部分の修繕が必要になることも。
費用目安:200〜400万円以上
最悪のケース:
構造材(柱や土台)が腐食すると、家の強度に影響します。
地震の際に危険な状態になる可能性も。
「まだ大丈夫」な状態と「すぐ対応すべき」状態
外壁の状態によって、急ぐべきかどうかは変わります。
まだ大丈夫な状態
- 色あせはあるが、ひび割れはない
- チョーキングが出ているが、軽度
- シーリングに目立った劣化がない
- カビ・コケがない、または軽微
この状態なら、1〜2年以内に検討すれば大丈夫です。
ただし、放置しすぎないよう注意してください。
すぐ対応すべき状態
- ひび割れが複数ある(特に0.3mm以上)
- シーリングが剥がれている、隙間がある
- 外壁を触ると湿っている
- カビ・コケが広範囲に発生
- 外壁が浮いている、反っている
- 雨漏りの兆候がある
この状態なら、早めに専門家に診断してもらってください。
放置するほど、修繕費用が膨らみます。
放置して修繕費が膨らんだ実例
実際にあった事例を紹介します。
事例①:シーリング放置で外壁内部が腐食
状況:
築15年のサイディング住宅。
シーリングのひび割れに気づいていたが、「まだ大丈夫」と放置。
結果:
5年後、外壁の一部が浮いてきたため業者に診断を依頼。
シーリングの隙間から雨水が浸入し、外壁材の裏側が腐食していた。
費用:
- 当初の塗装費用見積もり:90万円
- 実際の修繕費用:180万円(外壁の部分張り替え含む)
事例②:ひび割れ放置で雨漏り発生
状況:
築18年のモルタル住宅。
外壁のひび割れを「そのうち」と放置。
結果:
3年後、2階の部屋の天井にシミが発生。
ひび割れから雨水が浸入し、内部の木材が腐食していた。
費用:
- 当初の塗装費用見積もり:100万円
- 実際の修繕費用:250万円(外壁補修+内部修繕+天井張り替え)
事例③:放置しても問題なかったケース
すべてのケースで大事になるわけではありません。
状況:
築14年のサイディング住宅。
色あせはあったが、ひび割れやシーリング劣化はなし。
結果:
業者に診断してもらったところ、「あと2〜3年は大丈夫」との判断。
築17年で塗装を実施し、通常の費用で済んだ。
ポイント:
「診断だけ」でも受けておけば、焦らず計画的に準備できます。
不安なら診断だけでもしておく
「まだ大丈夫なのか」「すぐやるべきなのか」は、見てもらわないと分かりません。
無料診断なら費用はかからないので、判断材料として活用してください。
「今すぐ塗装しないと危険」は本当か?
訪問営業で「今すぐ塗装しないと家がダメになりますよ」と言われた方もいるかもしれません。
これは半分本当で、半分は営業トークです。
本当のケース
- ひび割れが複数あり、雨水が浸入している
- シーリングが完全に劣化している
- 雨漏りの兆候がある
この場合は、本当に早めの対応が必要です。
営業トークのケース
- 色あせだけで「危険」と言う
- チョーキングだけで「今すぐ」と言う
- 「今日契約すれば値引き」と急かす
この場合は、その場で決めず、他の業者にも診断してもらってください。
本当に必要な時期かどうかは、複数の業者に見てもらえば分かります。
まとめ|放置リスクを知った上で判断する
外壁塗装を放置するとどうなるか、まとめます。
段階別の影響:
| 段階 | 症状 | 費用目安 |
|---|---|---|
| 段階1:塗膜の劣化 | 色あせ、チョーキング | 80〜120万円 |
| 段階2:外壁材の劣化 | ひび割れ、シーリング劣化 | 120〜180万円 |
| 段階3:構造への影響 | 雨漏り、木材腐食 | 200〜400万円以上 |
判断のポイント:
- 色あせ・チョーキングだけなら、1〜2年以内に検討でOK
- ひび割れ・シーリング劣化があれば、早めに診断を
- 雨漏りの兆候があれば、すぐに対応を
大切なこと:
「放置すると危険」と恐れる必要はありません。
ただし、状態を把握しないまま放置するのは危険です。
まずは診断を受けて、「今やるべきか」「もう少し待てるか」を判断してください。


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